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"高速荷重における鉛フリーBGAはんだボールの強度" プリント メール
作者 Keith Sweatman, Shoichi Suenaga & Tetsuro Nishimura   
2009/06/13 土曜日 18:15:08 CDT

 鉛フリーはんだが実験室から生産フロアへ、さらに現場サービスにまで浸透するにつれて出現する予期しない問題は、携帯電話のような携帯機器を硬い表面に落とした時に発生する衝撃荷重に対して、「電子機器産業用に広く選ばれた鉛フリー合金」、Sn-3.0Ag-0.5Cu(SAC305)の重大な脆弱性である。

はじめに
 鉛フリーはんだが実験室から生産フロアへ、さらに現場サービスにまで浸透するにつれて出現する予期しない問題は、携帯電話のような携帯機器を硬い表面に落とした時に発生する衝撃荷重に対して、「電子機器産業用に広く選ばれた鉛フリー合金」、Sn-3.0Ag-0.5Cu(SAC305)の重大な脆弱性である。

 携帯機器が今ほど広く用いられる前に鉛フリーはんだの選定に関する多くの研究がなされたため、デフォルトの鉛フリーはんだが選択された際、はんだ性能のこのような側面に対して十分な考察がなされていないことに関して、産業界に容赦してしまう場合がある。さらに、中程度のひずみ速度でのSAC305合金の強度が従来のSn-37Pb合金に比べ非常に高いという事実は、この合金が全ての状況においてスズ-鉛はんだよりも優れるという憶測の根拠になっている。鉛フリーはんだ付けの実施において、かなり早い時期から潜在的な問題が認識されていたが、産業界は、全ての状況におけるデフォルト合金としてSAC305に固執した。

 鉛フリーはんだ付け実施のかなり早い時期において、基本的なスズ-銅共晶合金、公称ではSn-0.7Cuの延性は高く、少なくともいくつかの用途においてはSnAgCuよりも優れた選択であることに気付いた研究者もいる。

 事実上すべての電子機器が共晶組成に近いスズ-鉛はんだで実装された半世紀以上もの間、この合金の延性は十分評価されていない特性の1つであった。

 潜在的な問題が完全に認識される以前でも、界面の金属間化合物に効果があると考えられる4番目の低濃度元素の添加によって、SnAgCu合金継手の靭性向上の可能性を調査し始めた研究者もいた。しかし、Frearらが指摘したように、もう1つの代案は基本的なスズ-銅共晶合金を用いることである。

 実際、Sn-0.7Cuは、産業界のコンソーシアによって低コストの鉛フリー合金として推奨された合金の1つであるが、「Sn-0.7Cuを用いた結果は一般に受け入れ難く、不十分な継手フィレット形状が現れ、さらにはんだ付け温度が高く、時間もかかるので、基板材料の劣化が生じる」ため、広く用いられなかった。

 しかし、はんだとしてのSn-0.7Cu合金の特性が低濃度であるがかなり限定された量のニッケル添加によって非常に向上するという発見は、商業的な大量生産におけるより広い使用への可能性の門戸を開いた。さらにGeを添加したSn-Cu-Ni系ベースの合金は、今日では鉛フリー・ウェーブはんだ付けで最も広く用いられている鉛フリーはんだの1つであり、このウェーブはんだ付けで製作される電子基板の性能は、他の状況での評価も促進している。

 この論文は、Geで強化し、Niで改良したSn-0.7Cuはんだが高ひずみ速度試験においてSAC305よりも利点があるかどうかを判断する予備的研究を報告するものである。


試験基板
 候補のはんだを接合するためのパッドをOSPあるいはENIGで表面処理した銅張積層板上に形成した(表1)。表2に記した組成の3合金を用い、液滴押し出し法で直径5±0.01mm(訳者注:直径0.5±0.01mm)のはんだボールを作製した。試験基板上のパッドに活性化ロジン・フラックスを塗布し、はんだボールを設置して、表3に記した温度プロファイルでリフローした。









 さらに耐衝撃性に対する熱曝露の影響を調べるために、試験片を表4に記した条件の時効処理にさらした。




試験装置
 異なる速度での基板に対するはんだボールの接合強度をDage 4000HS bondtesterで測定した。

 この装置には、せん断方向に10~4000mm/sec、引張方向に1~400mm/secの変位を印加する能力がある。図2に、試験構成を模式的に示す。図3に、試験ヘッドに関連し、はんだボールの変位の関数としての荷重プロットを解釈する方法を示す。荷重の最大値が初期破壊に要する力と考えられる。はんだボールの破壊もしくは基板からの剥離における仕事量は、距離に関する荷重の積分であり、破壊エネルギーと考えられる。



 試験片に、せん断速度10、100、200、1000、2000および4000mm/sec、引張速度1、10、100、200および400mm/secを印加した。







(続きはANBE SMT LIBRARY - SMT技術図書館にて公開)
出典:Global SMT & Packaging, Vol. 8,No. 1, pp. 10-15
訳者:(株)アンベエスエムティ 木本、安部

 

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