企業間連携

"教育実習用はんだとして「SN100C」をUQのITEE学部へ無償提供" プリント メール
作者 Nippon Administrator   
2011/05/30 月曜日 11:30:11 CDT

  日本スペリア社の鉛フリーはんだ「SN100C」が、また世界で認められた。
  オーストラリアのクイーンズランド大学(UQ)のITEE学部(School of Information Technology and Electrical Engineering=情報技術・電子工学部)ではこの度、電子工学ラボでの教育実習用はんだにSN100Cを採用した。
  同社はそれが教育用であること、またUQが長年の共同研究のパートナーであることなどから、無償での提供を決定した。
  同学部では、1年生から4年生までの学生全員(1学年約50名)にはんだ付けの実習プログラムがあり、また最終学年では卒業研究として学生自ら設計した電子回路のはんだ付け作業がある。従来は錫-銀-銅組成(Sn-3Ag-0.5Cu=SAC)の鉛フリーはんだ、もしくは錫−鉛はんだを使用してきた。しかし、SACははんだ付けが非常に難しく、熟練していない学生には不向きであることが問題となっていた。
  そこで、同学部のスーパーバイザーであるジョン・コールバック(John Kohlbach)氏が、電子工学ウェブサイト「CircuitNet Newsletter」で様々なはんだ情報を入手するうちに、錫-銅-ニッケル+ゲルマニウム組成のSN100Cの優れた特性を知り、すぐに同社HPにアクセスした。
  偶然にもUQは長年にわたる同社の研究パートナーであることから、同社は共同研究のUQ側窓口である野北和宏准教授(機械鉱山工学部)に連絡、コールバック氏とラボ内で会見してもらうことになった。野北准教授は早速研究室に保有しているやに入りはんだ「SN100C(030)」を提供。コールバック氏が試してみたところ、SACとは全く異なり、錫-鉛と同等の、あるいはより優れた作業性であることを実感。しかも扱いやすく、しっかりはんだ接合され、またSACのはんだ表面がざらついているのに対し、SN100Cは表面の光沢が非常に美しいことも確認した。
  そこでコールバック氏は、ITEEのラボ責任者であるキース・ベル(Keith Bell)氏と協議、その結果ITEEで教育実習用はんだとしてSN100Cを使用することを決定した。  その後の同社とITEEとの話し合いで、同社から同学部に、やに入りはんだ「SN100C(030)」とハロゲンフリー・ソルダペースト「SN100C P603」を提供することで合意。やに入りはんだについては2年分の量を提供し、使い切り次第追加提供することに、またソルダペーストは5cc(20g)入りを今年6月から3ヶ月毎に提供することになった。  5月3日、同社の西村哲郎社長が渡豪時に、同学部側との初会見もかねて「SN100C(030)」の初回分を直接持参した。
  日本スペリア社は、同学部の学生は豪州の同系学部の学生の中でも最も優秀であり、卒業後は国内外のトップクラスの企業や研究機関で活躍する人も多いことから、在学中にSN100Cの優れた特性を知ってもらうことが将来のブランド強化につながるとしている。
  また、UQとの多くの実績を誇る共同研究に加え、教育分野でも新たなパートナーシップを構築できたことは非常に有意義だとしている。


はんだ無償贈呈式での関係者(左からコールバック氏、ベル氏、西村利郎会長、野北准教授、西村社長、UQ工学系学部群代表のグラハム・シェーファー教授( Photo by Stewart Gould, UQ )

Image

ITEEの電子工学ラボ